こんな症状はありませんか

咳 せき

咳とは気道から好ましくない物質を排除する正常な防御反射の事。

治療が遅れることにより生命に関わる事がありますので注意が必要です。

■上部気道疾患によるもの
(咽頭炎、扁桃炎、気管炎、気管虚脱、腫瘍、外傷)

■下部気道疾患によるもの
(気管支炎、気管支拡張症、肺炎、アレルギー性気管支炎、腫瘍、外傷)

■心血管系
(心不全、フィラリア症、肺動脈血栓症、肺水腫)

痙攣 けいれん

発作性の異常な脳機能によって起こる行動の型にはまった変調のことです。

変性性、奇形、代謝性、腫瘍性、栄養性、特発性、炎症性、中毒性、外傷性、血管性に分けられます。

a)意識の喪失または錯乱
b)筋の緊張または運動の変化
c)感覚の変化
d)自律神経機能の障害
e)その他の精神的所見

以上が発作時に認められます。

てんかん発作が数分以上継続して現れた状態を重積といい、この状態になると意識の回復が難しくなりますので早期の治療が必要となります。

慢性的な皮膚の痒み

痒みは様々な原発性皮膚病変に伴って認められます。

また、痒みに伴い脱毛、色素沈着、フケ、発赤、湿疹などを併発します。

慢性的な皮膚病の治療には時間と根気が必要となります。一つ一つの原因を削除しながら、ペットに対する一番良い治療を目指します。

必要に応じて細菌培養検査、皮膚スクラッチ検査、アレルギー検査、ホルモン検査、一般血液性化学検査を行います。

慢性的な嘔吐や下痢

a)慢性嘔吐

数日間以上にわたる嘔吐には食餌性、消化器系の炎症・潰瘍・不完全閉塞
運動障害、腎不全、肝疾患、内分泌疾患、慢性膵炎、中枢神経疾患、
子宮蓄膿症などの多くの疾患と関連していることがあります。

b)慢性下痢

下痢に関しても慢性嘔吐と同じ様な疾患が関連している場合があります。

オシッコの量と水を飲む量が最近増えてきた、または減ってきた

a)多飲多尿

ストレス(病気・環境)、腫瘍、外傷、炎症、腎障害、肝不全、子宮蓄膿症
副腎機能亢進症、甲状腺機能亢進症、糖尿病などに併発して起こる臨床症状の一つです。

b)乏尿・無尿・頻尿

尿道閉塞(結石・腫瘍・炎症などによる物理的圧迫)、膀胱炎、末期腎不全
膀胱麻痺などの疾患と関連します。排尿が丸一日確認できなかったり、
排尿姿勢をとっているのに尿が出ていない場合は生命に関わる事がありますので注意が必要です。

口が臭い

口の臭いの殆どが口内炎に起因している事が多いです。

口内炎といっても歯周病の他にも猫ヘルペス・カリシ・白血病・エイズウイルス感染、腎不全、糖尿病、ホルモン疾患、免疫疾患、口腔内腫瘍、消化器系疾患などが関連している場合もあります。歯石が原因の場合は全身麻酔による超音波処置で取り除くことが出来ますが、その後のケアが重要です。

歯垢は18時間以上経過すると歯石に変わると言われています。

毎日歯磨きをすると9割、1週間に1回でも7割の歯垢が落ちると言われていますので、ご家庭での定期的な歯の処置は大切になってきます。